サービス業を営む経営者(Aさん)から、最近の業績をお伺いし一緒に目標設定をしました。
この経営者Aさんは、数年前に共同出資で今の会社(A社)を始められました。
共同出資者は他にも会社を数社経営されており、その数社からA社に仕事を供給することを約束して事業がスタートしました。
しかしフタを開けてみると、共同出資者は自分が持っているその数社に有利となるような取引ばかりを求め、そのことが原因でAさんと共同出資者とのトラブルが日を追うごとに増えていきました。
設立から1年ほど経過したとき、結局は袂を分ち、Aさんは再スタートを切ることになりました。
設立当初、「仕事はあるさ!」と気楽に構えておられたのですが、さあ大変です、自分で仕事を取りにいかなくてはなりません。
元々職人肌のこのAさん、それからは様々な人脈をたどり、必死に営業されました。
その努力が功を奏して、受注も徐々に増えていきました。
ところが、Aさん、経営に関しては素人でした。
当初はとにかく売上増に邁進されていました。しかし、会社は粗利益で生きていることをご存じなかったようで、気がつけば利益性の低い会社を経営する、バタビン社長となっていたのです。
売上を重視するあまり、関連はするが得意分野でない仕事をも受注し、そのために多額の外注費等が発生しました。
外注費というコストの問題だけならまだしも、得意分野でない→外注依頼する。→ そこで生じたミス等の責任を全部背負う。
という図式で表面的な金額以上のコスト増となり、いつもリスク負担を覚悟で恐々と受注する日々が続きました。
また、お客づくりはうまくいっていたように思えたのですが、これも下請的立場が殆どであることに気づきました。
サービス業でも下請的立場はあります。広告代理店から仕事をもらう、デザイン会社、印刷会社。不動産屋さんからマンション等の清掃の仕事をもらうメンテンナンス業など。エンドユーザーから直接受注しない業種、会社は結構多いものです。
これではいずれ破たんへの道を歩むことになる…と危機感を持ち3年ほど前から、受注を得意分野へ焦点を合わせ営業をしてきました。
その結果、年を追うごとに、少しずつですが成果が表れています。
売上高は減少しましたが、粗利益率は大きく改善しました。
まだ、完全ではなく、相変わらずバタビン状態も続いておりますが、このように方向性が決まった場合は、目標設定をすることが大事です。目標が推進力になります。
Aさんの会社の次期決算が楽しみです
|